サンチャゴ丸の世界へようこそ!
航海日誌:2023年9月~



2023年9月24日(土)曇りのち晴れ
メンバー:剣持、中小路、渡辺
この夏はメンバーの手術・入院などもあり、なかなか海に繰り出すの機会もなく夏ほぼ終わり、GW以来実に5カ月近いブランクを経てのメンバー集いてのセーリングとなりました。
昨日までのぐずついた天気も回復し、富士山もくっきり、青空にたなびく雲はもう秋のすじ雲。
水上バスに乗って三保に向かった時から強い東風と高波にあおられましたが、やはり11時半過ぎのマリーナ出航後も収まる気配はなく、三保の港内を機走で少し走るのが精いっぱい、午後にはさらに風が上がるとの予報もあり久々のセーリングとはならず、正午過ぎにはマリーナに戻ります。
帰港後は懸案の船台の状況をチェック、金属部分の腐食が進んでボロボロと錆がはがれ一部には穴も、車輪のゴムもダメになっており、マリーナと補修の打ち合わせ。
船本体だけでなく、いろいろガタが来て物入りになった来ました。
マリーナでの宴は、イタリア土産のプロシュート(メロン買ってくるの忘れた!)に河岸の市で仕入れた釜揚げシラスにマグロ刺身、そしてコンロをポンツーンに出して秋刀魚を塩焼き、ちょうど前週に信州から仕入れてきた出たての新そばと、晴天のもとで秋の味覚も楽しみます。
合わせる飲み物は、ビールから始まって白ワイン、赤ワイン、日本酒は石川の銘酒「竹葉能登純米」へと流れ、お約束の信田海賊船長と久保田船長も乱入、いつの間にかすっかり早くなった夕暮れのゴールデンタイムを愛でるのもすっかり忘れての宴となりました。
さて次回は、船台の補修作業に皆で参集せねばです!







2024年1月27日(土)晴れときどき曇り
メンバー:剣持、中小路、和田、渡辺
1994年1月29日に進水式を行ったサンチャゴ丸。
その記念すべき30周年のキックオフとなる2024年セーリング初めは、船長全員うち揃って何とか1月のうちに挙行することができました。
ここしばらく冬型の気圧配置が続き、日本海側では大雪の荒れ模様の天気のようではありましたが、清水港では朝のうちの北風も午前中にはおさまり、溜まったビルジの排出など整備の後に11時前には出航します。
防波堤の外に出ると、ちょうどいい南風に変わり、昨年夏以来久しぶりにメインとジブのセールを上げて、アビームでのセーリングに入ります。
雲は多めながら冬の柔らかな日差しもあり、微風に小さなうねりのなか、風と波の音だけを聞きながらビール片手にのんびりとセーリングを楽しみます。
そしてサンチャゴ丸久々のセーリングを祝ってくれるかのようにイルカの群れがお出迎え、しばし浮世の憂さを忘れて駿河湾の自然に浸ります。
朝のうちは雲に隠れていた富士山も、昼過ぎには雲も晴れて冬の澄み切った青空をバックにその雄姿を現し、やっぱり清水は良いですね。
14時過ぎにマリーナに戻り、艤装品片付けの後は早速セーリング初めの宴の準備。
中小路漁労長の釣果のヤリイカを、まずは明太子和え、そしてバジルでのカルパッチョ、これで白ワインが進みます。
ハラスを焼いてからはキャビンに移って、鶏もも肉と白菜の鍋に熱燗、冬のセーリングで冷えた体を温めます。というか熱燗が止まらない(笑)
ということで、和田船長ご進呈の銘酒ナポレオンまでには手が回らず、次回のお楽しみに...
鍋の最後は、これも熱々のうどんを啜って〆て一休み。
気が付くと冬の太陽が西の空に沈む夕暮れのゴールデンタイム、そしてお約束の信田海賊船長と久保田船長も乱入し、宴はまだまだ続くのでありました。
昨シーズンはメンバーの体調不良や天候に恵まれなかったこともあり、ちとセーリングは低調でしたが、今年は(昨年はできなかった)西伊豆遠征も含めて、もっと愛艇を楽しむ機会を増やしたいものです。
それにしても、よくぞ30年の長きにわたり続いたもんです!
30周年記念事業も企画しないと?







2024年4月29日(月)曇り
メンバー:剣持、中小路、渡辺
1月の30周年記念セーリング初めからずいぶん時間が経ってしましましたが、何とかメンバー三名のスケジュール繰りあわせてのゴールデンウイークのセーリングを決行。
天気は薄曇り、湾内は波や風もなく帆走には微妙な天気でしたが、支度してのち11時前には出航します。
出航前にマリーナより、今朝カツオが何本も上がったとの耳よりの情報、久しぶりの釣果も期待します。
防波堤の外に出ると、予想外にいい感じの南風となり、セールを上げてアビームでのセーリング、波は穏やかで例によってまずはビールをぐびり。
見上げると薄曇りの空に、太陽の周囲にちょうど日輪を描くような不思議は光景は、海上ならではの自然の神秘。
中小路漁労長によると、曇りの日の方が釣りには向いているとのお話、トローリングで潜航板と針を流して獲物を狙います。
往路は全く手ごたえなく、復路も途中でイルカの群れを見かけたり(イルカがいると魚が逃げるらしい)でちょっとあきらめかけた頃、突如潜航板がバシャバシャと!
急いで糸を手繰ると、見事なサイズの本ガツオが針に!マリーナの情報は間違ってなかった。
久しぶりの大物キャッチ、というか(ソーダガツオではない)本ガツオを釣り上げたのは、30年のサンチャゴ丸の歴史の中で初めてではないかな?
14時前にはマリーナに戻り、まずはマリーナに釣果の報告というか見せびらかしに(出航の前にちょっとディスられたのでw)、そして足の速いカツオの鮮度が落ちないうちに、急いで捌いていきます。
釣果の本ガツオは刺身とタタキに、朝いただいたメジマグロも刺身にして、「三上」の釜揚げシラスにだし巻き卵、マリーナでも美食で有名な?サンチャゴ丸ですが、今回はいつもにも増してテーブルに乗りきらないくらいのご大馳走、剣持船長作のアヒージョも加わってワインも日本酒も進みます。
大物カツオは3人ではとても食べきれずに、信田海賊船長、久保田船長も召集、ともに大漁を祝していただきました。






2024年9月7日(土)晴れ
メンバー:剣持、渡辺
この夏は、メンバーのケガやら年々増えてきた台風のせいもあって、梅雨明け後のベストシーズン7月・8月の二カ月間のセーリングを逃してしまうという体たらく。
メンバーの加齢も痛感しつつ、何とかメンバー二名のスケジュールを確保して、ほぼ四カ月ぶり(!)のセーリング。
久しぶりのセーリングに先駆け、船底に溜まった水の処理やスタンチューブの調整など、剣持船大工棟梁による奮闘を経て、11時15分過ぎからの出航となります。
9月に入っても暑さはおさまらず、じりじりと照りつける日差しの中、青空に浮かぶのはまだ夏の雲、しかし沖に出ると、海風はやはり秋の気配を感じさせる爽やかさ。
前週の台風の影響も心配しましたが、防波堤の外もうねりはほとんどなく、南東の風にセールを上げてアビームで気持ちよくセーリング。
湿気のせいか視界はいまひとつで富士山も見えませんでしたが、初秋というよりまだ夏の太陽のもと潮風を受けて、ビールが進みます。
午後になると風が強まるとの予報、沖に出るにつれてうねりもつ強くなってきたため、 安全を見て13時半過ぎにはマリーナに戻り、セールをたたんでポンツーンでの宴会の準備。
「三上」の釜揚げシラス、カツオのたたき、電子レンジを活用してのシュウマイ、剣持船長特製の鮭とキャベツのチャンチャン焼き(風)にシシャモ。
ビールから始まって白ワイン、赤ワイン、地元の銘酒「正雪」などの日本酒も入って盛り上がり、毎度のことながら信田海賊船長・久保田船長も乱入し、宴は夜まで続いたのでありました。
この秋には久々の西伊豆遠征をするぞ!と静かに気炎を上げつつ…






2024年10月6日(日)曇りのち晴れ
メンバー:剣持、渡辺
9月に2回あった三連休も、台風やら何やらで天気に恵まれず、またメンバーの体調不良などもあって、ほぼ一月ぶりに、何とかメンバー2名での出陣にこぎつけました。
昨日までの雨も上がり、日差しも出てくる中で11時過ぎからの出航となります。
前回はまだ暑さが残る中でのセーリングでしたが、さすがに10月ともなると気温も下がり、海の強い日差しは残るものの海風は涼しげ。
残念ながら前日までの悪天候の影響が残って、風は強く波も高く、沖合を見ると白波立ちまくりの海面。
ということで、残念ながら防波堤の外に出るのは止め、セーリングもあきらめて、機走で清水港の中を気の向くままに流します。
ドリームプラザの先まで船を走らすと、日の出埠頭には豪華客船「Viking Orion」が停泊中。
総トン数47,842トン、乗客定員930名だそうなので、クルーズ船の中ではそれほど大きなものではないようですが、間近でサンチャゴ丸からその船体を見上げると、大きなビルのような威容に圧倒されます。
ひとしきり湾内を機走って、昼過ぎにはマリーナに帰港。
水上バス三保のりば外の「Ulalena(ウラレナ)」一帯では、いろいろな屋台や催しも出てのイベントが盛況、ひやかしながらコンドミニアムの方にお聞きすると、このあたりの開発も進むようなお話。
午後になると天気も回復傾向、青空に季節外れの夏雲も出て、ポンツーンでのビールには絶好の陽気。
中トロのづけ、剣持船長お手製のフライドポテト、ホタルイカにホワイトアスパラ…
乾杯ビールから始まって白ワイン、赤ワイン、夕方からはマリーナの夕景を愛でながらふぐのヒレ酒を味わいます。
例によって信田海賊船長・久保田船長も乱入し、宴は夜更けまで続くのでしたが、日が落ちるとすっかり秋の気配、ポンツーンでの爽やかな風を感じながら、遠くからは虫の声も…








2024年12月11日(水)晴れ
メンバー:剣持、中小路、渡辺
早いもので今年もあと半月あまりとなり、サンチャゴ丸就航30周年を締めくくる、2024年セーリング納めを挙行。
12月に入ってから安定した冬型の気圧配置が続くなか、この日も微風で気持ちのいい晴天、手早く準備して10時半前には出航します。
港内でメインセールを、防波堤の外に出たらすぐジブセールを上げて帆走に入りますが、ちと風が弱くて、時おり機走も交えながら風のあるポイントを探します。
沖に出ると多少は風も出て来て、北=>東=>南と風向きも変わる中で、ビール片手にのんびりとセーリングを楽しみます。
冬の澄みきった空気で、青空のもと視界はすこぶる良好、富士山の雄姿も伊豆半島の海岸線もくっきり。
それにしても、今年は富士山の冠雪も少ないですね。
ふと見ると、何やら大きなコンテナ船が、西伊豆沖からこちらに向かって進んでくる気配。
先方の進行方向が読めずに、風のない中で機走したり帆走したりで、進路が重ならないよう。しばらくはこちらが右往左往。
だいぶ後になって、この船は清水への入港順番待ちでの待機状態だったことが判明。
ちと動きの読みにくい船に振り回されましたが、やっぱり海の上はいろいろあるもんです。
結局のところ風もあまり出ず、13時過ぎにマリーナに戻り、艤装片付けの後は、ポンツーンで暖かい日差しのもとビールで乾杯。
何の気なしに空を見上げると、青空の中に半円を描いた虹色の不思議な雲を発見!
聞くところでは「彩雲」とも呼ばれる、吉兆のしるしだとか。
今年のセーリング締めくくりへの、天からの祝福ととらえましょう。
夕方以降は河岸を変えて、久々に新清水に移動。
まず「金の字 支店」で、名物の元祖もつカレーをいただきます。
ここのカレーソースは変わらぬ絶品の味、湯飲み茶わんで供されるぬる燗の日本酒もうれしい。
二件目は「一福寿し」に、これも久々の再訪。
45年間値上げせずの良心価格は、にぎり一貫まさかの80円で美味!
御年84歳というご主人には、これからも頑張っていただきたいもんです。
ほろ酔い気分で、巴川の風情ある風景を愛でながら帰路につきます。
それにしても、平日セーリングは空いてて気持ちいいですね。
これこそリタイア組の特権!








2025年1月25日(土)晴れときどき曇り
メンバー:剣持、中小路、和田、渡辺
2025年セーリング初め、何とか1月のうちに挙行することができました!
そして、船長4名が前回勢ぞろいしたのは何と2024年1月27日ということで、ほぼ一年ぶりの全員参加のセーリングです。
前日ぐらいから若干不安定な空模様、東京は小雨も降る天気でしたが、さすがは日本のカリフォルニアと言われる(?)清水では、薄曇りで時おり日も差して青空ものぞき、まずますの空模様。
スタンチューブバルブの確認や溜まったビルジの排出など整備ののち、11時前には出航します。
残念ながらセーリング初めにふさわしい富士山は望めず、少々風が強いせいか、セーリングしている他のヨットもあまり見ることはできません。
防波堤の外に出るとそれなりのうねりもありますが、頑張ってセールも上げて帆走に移り、まずはビールで乾杯、本年のセーリング初めを祝します。
うねりはなかなか収まらず、風もいまいちということで、適当なところでタックして、13時半前にはマリーナに戻ります。
ジブセールなどの艤装品片付けを済まして、セーリング初めの宴が始まります。
まずは、鶏もも肉と白菜に、和田農園自家製の立派なネギを入れての水炊き鍋、セーリングで冷えた体を温めます。
合わせる酒は、但馬の銘酒「香住鶴」純米吟醸(和田船長提供)に、今は亡き「大虎」での熱燗が懐かしい伏見の「富翁」(中小路船長提供)、違う味わいの日本酒を交互に味わっていると、もう酒が止まりません!
鍋の〆は、熱々の稲庭うどんを入れて味わい、お約束の信田海賊船長と久保田船長も参戦、気つくと冬の太陽が西の空に沈む夕暮れのゴールデンタイム。
日が翳ってくるとさすがに冷えてきて、河岸をキャビンの中に移して、剣持船長提供のフグひれに熱~い日本酒を合わせてフグのヒレ酒を楽しみます。
サンチャゴ丸30周年となった昨シーズン、高齢化著しいメンバーの故障などもあり、ちとセーリングは低調でした。
今年はこそもっと愛艇を楽しむ機会を増やしたいものです。
調べてみたら、2023年2024年と2年にわたり西伊豆遠征に行けてないので、今年はぜひ!






2025年4月4日(金)曇りときどき晴れ
メンバー:剣持、中小路、和田、渡辺
1月末のセーリング初めから2カ月以上のブランクがあり、そろそろ東京の桜の盛りも過ぎようかというころ、ようやく春のセーリングを挙行。
前日までの雨も上がって、少し雲の多い空模様ながら、時おり晴れ間ものぞき快適な気温。
手早く準備して10時半過ぎには出航。
防波堤の外に出てセールを上げて帆走に入ります。
微風でなかなか進みませんが、気長に風を待ち、しばらく走ると朝の東風にから南風に変わり、ちょうどいい風の具合で、うねりもあまりなくスムースな帆走に。
そのうちに日差しも出て、来てビール片手に春の海風を楽しみますが、残念ながら春霞のせいか富士山は良く見えず。
13時過ぎにはマリーナに戻り、ポンツーンで一休みがてら軽く飲んでから、夕方を待ちかねて新清水に繰り出します。
まずは「金の字 支店」で、さっそく絶品の元祖もつカレーをいただきます。
残念ながら満席で「一福寿し」には振られましたが、久々に「金田食堂」を再訪。
解禁直後の生桜えびに肉厚のアジフライなど、相変わらずの絶品料理に熱燗も進みます。
いよいよセーリングにはいい季節になってきました。






2025年5月3日(土)晴れ
メンバー:剣持、中小路、渡辺
約一カ月ぶりのセーリングは、GW後半初日で静岡に向かう下り新幹線も大混雑。
前日の雨も上がって、時おり少し肌寒いくらいながらすっきりとした快晴で、11時前過ぎには出航、冠雪した富士山がきれいに見えます。
マリーナではほぼベタ凪の風もようでしたが、防波堤の外に出るとそれなりの風、うねりもあって(ジブは上げずに)メインセールだけ上げて帆走します。
メインだけでもそれなりのスピードで快調に帆走、駿河湾越しの富士山を眺めながらビールで乾杯。
しかしながら、少し沖に出ると風・うねりともに強くなり、風向きも東→南からまた東に少し振れて安定しません。
風も冷たくなってきたところで13時過ぎにマリーナに戻り、ポンツーンで宴会に入ります。
朝に新装なった「河岸の市」で仕入れてきた刺身や釜揚げシラス・桜えび、豚バラにもやしとしめじの焼肉、それに合わせてビールから日本酒、赤ワイン、ラム酒と続きます。
例によって久保田船長も乱入、宴は夜が更けるまで続くのでした。
それにしても晴天のGWなのに、ポンツーンに停泊している船が少ない!
かつてはこの季節に、横抱きダブル・トリプルで係留が普通だったのに。
マリンスポーツの衰退と日本の凋落を実感しますね。
PS
楽しく過ごした翌々日、剣持船長がヨット上架後に船台清掃していてびっくり、船台の斜め支柱がほぼ折れかけていたことが判明!
内部の錆が進んで耐えきれずに折れた感じとのこと、他の部分も同様かと推定されるので、修理というより船台交換になりそうとのこと。
安い中古船台が見つかるといいですが、昨今の資金繰り厳しい折に、予想外の厳しい出費になるかもです(涙)


